プランターでカリフラワーの育て方と栽培のコツ

カリフラワーの育て方野菜の育て方
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ベランダや庭などでのカリフラワーのプランター栽培の手順と育て方のポイントを、これから家庭菜園を始める初心者の方〜中級者の方へ、写真とイラストでわかりやすく解説します。
コンテナで育てるカリフラワー栽培の特徴、種まきから収穫までの栽培時期と手順、水やり、上手に育てるポイント、品種、病害虫への対策などをご説明していきます。

・地植えでのカリフラワーの育て方については、以下の記事で詳しく説明しています。
カリフラワーの栽培と育て方のコツ

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プランターでのカリフラワー栽培の特徴

カリフラワーはキャベツを品種改良した野菜で、花蕾と呼ばれるつぼみの部分を食します。脇芽も食べることができるブロッコリーと比べて、カリフラワーは頂上の花蕾1つのみになる為、食べることができる部分が少なくなります。
栽培に広いスペースが必要なイメージがありますが、ベランダや庭のプランターでも1株1鉢で早生の品種を選ぶと、失敗が少なく安心です。
淡色野菜であるカリフラワー(ブロッコリーは緑黄色野菜)は、美肌や風邪予防にもなるビタミンCを豊富に含み、カリウム、ビタミンB6、ビオチンなどの栄養素が含まれ、ブロッコリーと比べて生でも食べることができます。

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プランターでのカリフラワーの栽培カレンダー

カリフラワーの植え付けから収穫までの栽培時期・栽培スケジュールは以下のようになります。

カリフラワーの栽培カレンダー

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カリフラワー栽培に適した環境

日当たり・水持ち・排水が良い土壌を好みます。
冷涼な気候を好み、高温にはやや弱い特性があります。
乾燥に注意して、エアコンの室外機が直接当たる様な場所での栽培は控えましょう。

生育適温15〜20℃前後
種まき〜収穫までの期間130〜150日程度 

カリフラワー栽培で準備するもの

①カリフラワーの種

②育苗用ポリポット

種から育てる場合、育苗用のポリポット3号サイズを、育てたい株と同数用意します。

クラーク ポリポット 9cm×25枚 A

③栽培用プランター

カリフラワーは1つの鉢で1つの株を育てるので、
30cm以上の丸型もしくは四角いプランター(10号程度)で栽培をします。
大サイズ以上の深めのプランターを用意します。

④プランター栽培用の土

土を購入する場合

市販の元肥・pH調整済みの野菜用培養土を使用すると楽に栽培ができます。ホームセンターなどで十分な量の土を購入しましょう。

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ゴールデン粒状培養土を配合した園芸・家庭菜園に最適な培養土です。ゴールデン粒状培養土配合なので、保肥力・保水性・排水性のバランスが良い理想的な土です。  

土を再利用する場合

使用済みの土を再利用して使う場合は、土を消毒してリサイクルすることができます。
リサイクル材を使用すると便利です。

・プランターで使用した土の再利用方法については、以下の記事で詳しく説明しています。
プランターで使用済みの土を再利用するリサイクル方法

⑤液肥

・家庭菜園で使用する道具ついては、以下の記事で詳しく説明しています。
家庭菜園で使用する道具と使い方

カリフラワーのプランター栽培/育て方

種から育てる場合

種まき

ポリポットへの種まき

12cmポット(3号)に培養土を入れて、1ポットに4粒づつの種をまきます。
種同士が重ならない様に、できるだけ等間隔でまいたら、まわりの土を軽くかぶせて、手のひらで土を上から抑えて、土と種を密着させ水をたっぷりやります。

カリフラワーは好光性発芽の為、種の覆土は薄くして、育苗は明るく日光が当たる場所で行うとよいでしょう。乾燥しやすい夏の時期は、発芽するまでの期間、不織布などを上から被せて乾燥から防ぐことも有効です。※発芽後は不織布を取って育苗します。

・種まきついては、以下の記事で詳しく説明しています。
種まきの種類と方法。すじまき・点まき・ばらまき・ポットまき

②間引き

ラディッシュ苗間引く様子

発芽したら2回に分けて間引きします。
発芽したら2本へ、本葉が3〜4本の頃に1本へと元気の良い苗を残して間引きます。

隣の苗まで抜いてしまう心配がある時は、不要な苗をハサミで根元から切って間引きします。

苗を購入する場合

苗選び

ホームセンターなどで苗を購入して育てる場合は、早生品種のものを購入すると、プランター栽培での成長確率が高まります。
茎が太く節の間が程よく詰まっていて、葉が濃い緑色でツヤのある元気な苗を選びましょう。節間が長いものや、茎が細くがっちりしていないものは避けましょう。

・苗の育て方と選び方については、以下の記事で詳しく説明しています。
野菜の苗・種の育て方と選び方(接ぎ木/ポット苗)

プランターの土を準備

種まきから1ヶ月程度が経過して、本葉が4〜5枚程度になった頃に、ポットからプランターに植えつけます。プランターに培養土を7割程度の深さまで入れて準備します。

植え付け(定植)

ポットから苗を取り出した時に、苗の土がボロボロと崩れてしまうのを防ぐ為、植え付けを行う日の朝などに苗に水やりを行います。
※水やりを忘れてしまった場合は、植え付け前でも大丈夫です。

苗の根鉢の土を崩さないように、培養土を入れたプランターの中央に植え穴を掘って苗を植えます。
子葉の下まで埋まる様に植え付けて、培養土を被せて土を平らにならします。
植え付け後は、たっぷりとプランターの底から水が流れ出るくらい水やりを行いましょう。

・植え付けついては、以下の記事で詳しく説明しています。
野菜の苗木の植え付け方法(定植)

水やり

水やり風景

写真はミニトマトへの水やり

カリフラワーは乾燥に弱い為、植え付け後は土が乾かない様にこまめに水やりを行いましょう。
特に発芽迄の育苗中は、土が乾いて水切れが起きない様に注意して、毎日水やりをします。
植え付け後のプランターでの栽培時は、水切れを起こさない程度に土の表面が乾いたら水やりをします。

追肥

植え付けから2週間経過したら、追肥を行います。
濃度や与える頻度については、パッケージ表記に従って施します。

増し土

胚軸(1番下の葉から根までの部分)が土から出てきたら、増し土を行います。
成長点となる1番下の葉の枝元に土をかけないように、胚軸を土に埋める様に培養土を鉢の8分目くらいの高さになるまで足し入れて土を平らにならします。

遮光

球を葉で包み紐で縛る

カリフラワーを綺麗な白い色で育てるために、秋になり蕾ができる頃(直径5cm程度)に、花蕾を包む様に外葉を束ねてひもで結びましょう。
これを行わないと、蕾が光に当たって変色したり、害虫被害にあったりする原因になります。また、霜にあたると花蕾の変色が一層強くなりますので注意が必要です。

収穫

カリフラワーの収穫

花蕾が10cmほどに成長してきたら収穫時です。
花蕾の下の茎部分から、ハサミや包丁などで切り取って収穫します。

花蕾ができると株が弱るので、適度な大きさで収穫をしましょう。

失敗しないカボチャの栽培・育て方のコツ

①カリフラワーはブロッコリーの変異種になりますので、育て方はブロッコリーとほぼ同じになります。

②肥料切れを起こさない様に栽培する必要がありますが、リン酸不足・窒素過多は、茎葉が茂るばかりで花蕾が育ちにくくなります。

③カリフラワーは、湿度と乾燥に弱いので、できるだけ水はけを良く育てて、乾燥する時期には水を切らさないように注意しましょう。

④生育前期が特に害虫被害の多い作物になります。カリフラワーの葉を注意深くみて捕殺しましょう。害虫被害を避けて無農薬での栽培をしたい場合は、大きく育つまでの間、寒冷紗などをプランターにかけて栽培するのもオススメです。

⑤収穫が遅くなると花蕾に隙間ができて、味が落ちるので収穫適期に注意しましょう。

⑥なかなか花蕾がつかない場合には、日照が不足している、栽培する気温が高すぎる、肥料が多すぎる、葉の成長が遅れているなどが考えられます。栽培方法・時期などをきちんと守り、日当たりの良い場所で育てましょう。

よくある病気と害虫対策

病気

・軟腐病(株の地際部分が軟化して悪臭を放ちながら腐敗)
対策:高温多湿になると多く発生。発生した株はすぐに畑の外で処分。
ヤシマストマイ液剤20などの薬剤を散布。
水のやりすぎに注意して、水はけをよくしましょう。

・根こぶ病(野菜の根にこぶができて、葉や茎が萎れる)
対策:高温多湿になると多く発生。発生した株はすぐに畑の外で処分。
アルカリ性の土壌を嫌う為、「石灰」を土壌に施すと菌の拡大を予防できます。
水のやりすぎに注意して、水はけをよくしましょう。

害虫対策

・ヨトウムシ(夜間に葉を食い荒らす)
対策:発見次第除去。(夜間に活動)

・コナガ(葉の中に潜り込んで葉を食害)
対策:幼虫は捕殺。パイベニカ乳剤などの薬剤を散布。寒冷紗などトンネル栽培で予防。

・アオムシ(葉を食害)
対策:発見次第捕殺。ベニカベジフルスプレーなどの殺虫剤を散布。寒冷紗などのトンネル栽培で予防。

・野菜の病気と害虫については、以下の記事で詳しく説明しています。
家庭菜園の野菜の病気と害虫対策・予防方法

連作における注意

カリフラワーは連作障害が出ます。(畑での栽培時は2〜3年同じ場所での栽培ができません)
使用済みの土を使用する場合は、土をフルイにかけて古い根などを取り除き、リサイクル材を混ぜて土に活力を与えましょう。

さまざまなカリフラワーの種類

カリフラワーの種類は、サイズの小さいミニ品種や、花蕾の色や形が違うものなどがあります。

まとめ

プランターでのカリフラワーの栽培は、肥料切れを起こさないように十分に元肥を施し、適期に追肥を行って育てることが育て方の大きなポイントになります。
害虫被害を予防して、カリフラワーの収穫を楽しみましょう。

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