家庭菜園をこれから始める初心者の方〜中級者の方へ、カボチャの育て方の手順を、写真とイラストでわかりやすく解説します。
カボチャ栽培の特徴、種まきから収穫までの栽培時期と手順、水やり、受粉、上手に育てるポイント、カボチャの品種、病害虫への対策などをご説明していきます。

カボチャ栽培の特徴

日本国内で栽培されているカボチャは、全部で3種類(日本カボチャ、ペポカボチャ、西洋カボチャ)あります。
カボチャは、南〜北アメリカを原産地としてポルトガルから輸入され、土壌への適応も強く、病害虫も少ないので、比較的簡単に栽培することが出来ます。
カボチャは食物繊維が豊富で、風邪やがん予防にもなるβカロテンや、疲労回復に役立つとビタミンB1・2、その他にもビタミンC、ビタミンE、育毛促進に効果のあるリグナンなどが含まれ、煮物や揚げ物など調理法を問わず美味しく食べることができます。
1株で広い面積を使って育つので、柵作りをしたり垣根に這わせたりと、栽培場所を考えて育てましょう。

カボチャの種まき/植え付け/収穫/害虫/栽培カレンダー

カボチャ栽培カレンダー

カボチャ栽培に適した環境

日当たり、水はけが良く風通しの良い場所を好みます。

生育適温 20℃前後
種まき〜収穫までの期間  75〜90日程度

カボチャの栽培/育て方

カボチャに適した土づくり

カボチャは、肥料が少なくてもよく育ち、多すぎるとつるぼけを起こして、カボチャの実がつきにくくなってしまいまう為、多肥を避けることがポイントになります。

①酸度調整を行う

苦土石灰をまいている

植え付けの2週間前に苦土石灰をまいて耕しておきます。(目安:150g※4つかみ程度/㎡)

参考pH値  5.5-6.5

② 元肥を施す

種まき1週間前に堆肥2kg/㎡、化成肥料50g/㎡、施して良く耕します。

・堆肥については、以下の記事で詳しく説明しています。
堆肥とは何?堆肥の作り方(落ち葉・生ゴミ・牛ふん)

・肥料ついては、以下の記事で詳しく説明しています。
肥料の三要素・種類と効果。ぼかし肥の作り方

③畝作り

耕す姿

カボチャは成長に合わせてツルをどんどん広げていきますので、畝づくりにおいては広めの面積を確保します。
土を盛り上げて幅90cm、株間100cmほどの畝を作り表面を平にならしておきます。

狭い面積で栽培したい場合は、ミニカボチャを選びましょう。
棚や支柱に誘引して立体的に栽培すると、さらに狭いスペースでの栽培が可能です。

カボチャの種まき

①種まき

ポット蒔き

12cmポットに培養土を入れて、1ポットに2粒づつの種をまいていきます。
指で1cm程度の穴を開けて種をまいたら、土をかぶせて軽く土を上から抑えて、土と種を密着させて、水をたっぷりやります。
発芽したら元気な株へ1本に間引きます。

育苗中の水やりは朝〜午前中に行いましょう。

・種のまき方については、以下の記事で詳しく説明しています。
種まきの種類と方法。すじまき・点まき・ばらまき・ポットまき

②植え付け

野菜の苗の植え付け方法(定植)

種まきから1ヶ月程度が経過して、本葉が4〜5枚程度になった頃に、ポットから畑に植えつけます。
ポットから苗を取り出した時に、苗の土がボロボロと崩れてしまうのを防ぐ為、植え付けを行う日の朝などに苗に水やりを行います。
※水やりを忘れてしまった場合は、植え付け前でも大丈夫です。
用意した畝に植え穴を掘って、根鉢を崩さないように丁寧に苗を植え付けます。
株元に土をかぶせて、株が倒れないように安定させたら、水をたっぷりやりましょう。

5月頃迄は防寒対策として、穴あきトンネルをしておくと、遅霜などの被害を受けづらくなります。

・植え付けついては、以下の記事で詳しく説明しています。
野菜の苗木の植え付け方法(定植)

カボチャの水やり

水やり

カボチャは乾燥に強く、水のやり過ぎは病害虫の原因となります。
水不足は、茎葉の成長に影響して収穫を減らしますので、乾燥させないように水やりをします。
発芽迄の育苗中は土が乾かない程度に水やりをおこない、畑への定植後は、基本的には降雨のみで水やりは不要です。
プランターでの栽培時は、水切れを起こさない程度に土が乾いたら水やりをします。

敷きワラ

カボチャへの敷きワラ

カボチャのツルが生い茂る前に、敷きワラによるマルチングを行います。
成長時にカボチャの実が地面に直接付くと汚れや変色、病害の原因になる為、敷きワラで予防します。
また、雑草が生えるのを防ぎ成育を良くする役割を果たします。

ツルの摘芯・整枝

かぼちゃの摘心

西洋カボチャの場合

つるが伸びてきたら、親づるは残して、成育の良い子づるを1〜2本残して、残りの子づるをつるの分かれ目からハサミで切り取ります。

日本カボチャの場合

本葉が5〜6枚になったら、親づるをハサミで摘心して、子づるを伸ばして栽培します。

葉に日光を当てるように、葉が混み合っている場合は、カボチャの実が付いていない枝を切って風通しを良くすることでうどんこ病などを予防することができます。

柵や支柱で立体栽培を行う場合

カボチャの立体栽培

立体栽培を行う支柱を立てます。
立てた支柱にネットを貼り、ツルをネットに誘引します。

授粉

雄花

カボチャは花同士が授粉することで着果します。
6月の梅雨頃になると花が咲きます。
花の付け根が膨らんでいるのが雄花、膨らんでいないのが雌花になります。
確実に受粉させる為に、雄花が開花したら天気の良い日に摘み取り、柱頭通しを雌花と付けて授粉させます。

午後になると花がしぼんでしまうので、朝〜午前中に行いましょう。

摘果

大きなカボチャにする為に、必要に応じて摘果を行います。
1つのつるで2個(ミニカボチャの場合は3個/大玉を栽培したい場合は1個)着果したら、その後に着果したものはハサミで摘果して栄養分を収穫する実に集中させます。

株元の雌花は育ちが悪いので早めに摘み取ります。

追肥

化成肥料

カボチャが直径10cm程度に成長したら追肥を行います。
畑前面に化成肥料50g/㎡(ひとにぎり程度)を施します。
但し、葉の緑色が濃かったり、つるが旺盛に伸びている場合には、追肥は必要ありません。

カボチャの実は地面側の陽が当たらない場所は、緑に色付きずらい為、大きく成長してきたら、ヘタがとれてしまわない程度に少しだけ向きを変えてあげることで、全体が綺麗な緑色のカボチャに育ちます。

収穫

カボチャの収穫

開花後約50日程度で実が大きく濃い緑色になってきます。
へたのすぐ上の部分が茶色く変色して硬く木の様になってきたら収穫時期です。
へたの部分からハサミで切って収穫します。
収穫後は1週間程度、風通しの良い場所で乾かすと、甘みが出て長期的に保存ができるようになります。
約3ヶ月程度の長期保存が可能です。

失敗しないカボチャ栽培・育て方のコツ

①カボチャは多くの肥料を必要としません(特に窒素)。肥料は控えめにして育てて、つるぼけを防ぎましょう。

②カボチャは実が付き始めに敷きワラをすることで、雑草を防ぐとともに、病害虫の予防にもなります。

③花が咲いたら、人工的に授粉させて確実に着果させましょう。

④摘心・摘果を行って、栄養分を実に集中させましょう。

⑤ヘタの部分が枯れてきたら収穫時期です。収穫したら長期保存できるように風通しの良い場所で保管しましょう。

カボチャのよくある病気と害虫対策

病気

・モザイク病(葉がモザイク模様になる)
対策:アブラムシの除去。

・うどんこ病(葉の表面がうどん粉がふりかかったように白く変色)
対策:トリホリン乳剤や、キノキサリン水和剤などを散布。葉はすぐに畑の外で焼却。

害虫対策

・アブラムシ(新芽・新葉への群生により植物の汁を吸う。病気の媒介)
対策:発見次第手や筆などで払いおとし除去。アディオン乳剤、オレート液剤を使用した駆除。

・ハモグリバエ(幼虫が葉に潜り食害します)
対策:葉に白い線ができていたら葉ごと切って処分。

・ハダニ(葉の裏への群生により葉の色が抜ける)
対策:時々葉の裏を水で流す。

・ハモグリバエの予防と対策については、以下の記事で詳しく説明しています。
ハモグリバエ類の症状/予防/対策方法

・病害虫の対策と予防ついては、以下の記事で詳しく説明しています。
家庭菜園の野菜の病気と害虫対策・予防方法

カボチャの連作における注意

カボチャは連作障害が出ません。

さまざまなカボチャの種類

日本国内では西洋カボチャが主流でよく栽培されています。
西洋カボチャの特徴は、実の甘みが強く果実が粉質で栗カボチャとも呼ばれます。
日本カボチャの特徴は、果実がねっとりとして風味があります。
ペポカボチャは、果実の形・味などが特徴的な多くの種類があります。

まとめ

カボチャの栽培は、肥料を与え過ぎず、人工的に確実に授粉させること、つるの摘心を行うことが非常に大きなポイントになります。
また、うどんこ病の対策を行って、大きなカボチャを収穫しましょう。

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