家庭菜園をこれから始める初心者の方〜中級者の方へ、アスパラガスの育て方の手順を、写真とイラストでわかりやすく解説します。
アスパラガス栽培の特徴、種まきから収穫までの栽培時期と手順、水やり、上手に育てるポイント、病害虫への対策などをご説明していきます。

アスパラガス栽培の特徴

アスパラガスは南ヨーロッパからロシア南部が原産の、雄と雌株が混在した多年草です。
古くから疲労回復効果の高い野菜として知られ、豊富なビタミン類の他、疲労回復やスタミナを増強する効果のあるアスパラギン酸を含み、高血圧や動脈硬化の予防になるルチンなどの栄養素も多く含みます。
栽培には温暖な気候が向いており、生育適温が20〜30℃になります。寒さにも強く、半日陰などでも栽培することができます。

アスパラガスの栽培カレンダー

アスパラガスの種まきから収穫までの栽培時期・栽培スケジュールは以下のようになります。
※植付けは2年目、収穫は3年目から。(大苗購入の場合は秋に植付けを行い、翌年春に収穫)

アスパラガスの栽培カレンダー

アスパラガス栽培に適した環境

温暖な気候で、日当たり・水はけが良く、堆肥の多い土壌を好みます。
寒さにも強く、成長に準じて根を深く伸ばすので、通気性も大切になります。
直射日光には弱い為、半日陰などでの栽培が適しています。

生育適温12〜25℃前後
種まき〜収穫までの期間3年 

アスパラガスの栽培/育て方

アスパラガスに適した土づくり

①酸度調整

苦土石灰をまいている

アスパラガスは酸性の土壌に弱いので、植え付けの2週間前に苦土石灰をまいて土の酸度を調整し、よく耕しておきます。(目安:150g/㎡)

参考pH値 6.0-7.0

② 元肥を施す

種まき1週間前に堆肥2kg/㎡、化成肥料100g/㎡を施して良く耕します。

約10年の間、長期に渡って栽培することになるので、植える場所を良く考えて選びましょう。

・堆肥については、以下の記事で詳しく説明しています。
堆肥とは何?堆肥の作り方(落ち葉・生ゴミ・牛ふん)

・肥料ついては、以下の記事で詳しく説明しています。
肥料の三要素・種類と効果。ぼかし肥の作り方

③畝作り

耕す姿

水はけを良くする為、畝は高めに作ります。
土を盛り上げて幅100cm、高さ10cmほどの畝を作ります。

アスパラガスの種・苗

アスパラガスはポリポットに種をまいて1年育苗するか、すでに数年栽培された大苗を購入して栽培する方法があります。
大苗の場合は、翌年の春から収穫することも可能なので、収穫までの期間を早めたい方にお勧めです。

・種まきから栽培する

①種まきの方法

アスパラガスの発芽

種まきからはじめる場合、種をまく前日に湿らせたキッチンペーパーを用意して、種を上に並べて置いておきます。
翌日に用土を入れたポリポットを用意して、1cm程の深さでポットに3粒づつまきます。
軽く押して種と土を密着させたら水やりを行い、そのまま育苗をして翌年の春に植え付けを行います。
乾燥を防ぐ為、発芽するまでは新聞紙をかけて、株丈5cm程度で1本に間引きます。
本葉が3〜4枚で株丈が15cm程度になったら、植え付け時期となります。

・種のまき方については、以下の記事で詳しく説明しています。
種まきの種類と方法。すじまき・点まき・ばらまき・ポットまき

②植え付け方法

種まきして育苗してから、2年経過した春に畑に植え付けを行います。
畝の中央に40〜50cm間隔で植え穴を掘り水をやり、水が引いたら植え付けます。
植え穴の間を埋める形で土を被せて、株を安定させます。
植え付け後はたっぷり水を与えましょう。

・苗の植え付けについては、以下の記事で詳しく説明しています。
野菜の苗木の植え付け方法(定植)

・苗から栽培する

①大苗の購入

ホームセンターなどで、数年栽培された市販の大苗を購入して植え付けを行います。

②大苗の植え付け(定植)

大苗の植え付け

秋頃に畑への植え付けを行います。
株間を50cm程度で、大苗の根を放射状に広げて土中に植え付けを行います。

追肥・土寄せ

植え付け1ヶ月後に1度、そのまた1ヶ月後にもう1度追肥を行います。
株元に化成肥料40g/㎡(軽くひと掴み程度)を施してよく混ぜます。
追肥を行った後は、周りの土と混ぜて、軽く土寄せを行います。
また、周りの雑草もこまめに取り除いておきましょう。

支柱立て

毎年6、7月頃には株がよく成長して伸びてきますので、風で株が倒れないように支柱を立てます。アスパラガスを栽培している全体の株の四方を支柱で囲い、支柱同士を紐で結んで全体の株が倒れないように紐を張ります。

越冬・株分け

寒冷期に入り地上に出ている葉と茎が枯れてきたら、鎌で地際から10cm程度で茎を刈り取ります。刈り取った茎は、病害虫の原因になるので、その場に残さずに処分します。
刈り取って残った株は、敷き藁や堆肥などを敷いて隠すように防寒します。
栽培から数年経過して株元の根が過密になってきた場合は、株分けをすると成長が良くなります。

収穫

アスパラガスは種まきからだと3年、植え付けから2年(大苗の場合は翌年)経過した、春から夏にかけて収穫することができます。
4月下旬頃に株の高さが20cm以上に成長して、先端の蕾が開く前に地際から鎌やナイフなどで切って収穫を行います。
栽培年数に応じて収穫できる期間が長くなりますが、あまり収穫し過ぎてしまうと、株が弱り翌年の収穫量が減る原因になります。

翌年以降の収穫量を確保する為に、初夏に出てくる芽や、まだ細く若い芽は収穫せずに残しておきましょう。

収穫後の管理

毎年、収穫後と冬の時期にも1度づつ、株元に化成肥料40g/㎡(軽くひと掴み程度)を追肥してよく土と混ぜます。

失敗しないアスパラガスの栽培・育て方のコツ

①暑い時期の乾燥に弱いので、土の乾きを予防する為に、藁を敷いて防ぎましょう。
②酸性土壌に弱いので、酸度調整をきちんと行いましょう。
③気温が高くなり30度を越えると病害虫の発生が高くなるので注意しましょう。

アスパラガスのよくある病気と害虫対策

病気

・茎枯病(茎に褐色の斑点が発生、やがて枯れる)
対策:カビが発生しないように風通しを良くして、株が混み合わないようにする。

害虫対策

・アブラムシ(新芽・新葉への群生により植物の汁を吸う。病気の媒介)
対策:発見次第除去。
・ヨトウムシ(夜間に葉を食い荒らす)
対策:発見次第除去。(夜間に活動)

・野菜の病気と害虫については、以下の記事で詳しく説明しています。
家庭菜園の野菜の病気と害虫対策・予防方法

アスパラガスの種類

アスパラガスには、地上の茎を収穫するグリーンアスパラガスと、地中の茎を収穫するホワイトアスパラガスがあります。
家庭菜園では栽培の難易度の問題などから、主にグリーンアスパラガスが栽培されます。

まとめ

アスパラガスの育て方は、種から育てると収穫までに3年程かかりますが、大苗などを利用して育てれば、翌年春には収穫ができるものもあります。
1度栽培すれば長く10年は収穫ができるので、空いている畑を利用して、アスパラガスの栽培をにチャレンジしてみましょう。

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