9・10・11月秋に種まき/苗を植える葉物野菜

白菜の画像 野菜の育て方
この記事は約12分で読めます。

青梗菜、ほうれん草、キャベツ、レタスなど、秋は気候も涼しくなり、比較的夏の暑さが苦手な野菜を、小さなものから大きな野菜まで育てることができます。
9・10・11月の秋に種まき・苗を植えて育てられる葉物野菜の栽培方法と、育て方のコツを紹介します。
種まきから収穫までの期間、家庭菜園での栽培難易度、手順早見表、おすすめの品種などを野菜毎に説明していきます。
畑などの地植えだけでなく、ベランダ・庭先でのプランターでも栽培ができる品種がありますので、是非チャレンジしてみてください。

スポンサーリンク

秋に育てる葉物野菜の特徴

秋に種まき・苗を植える葉物野菜は、涼しい気候のなか比較的害虫被害も少なく育てることができます。
ただし、野菜によっては害虫がつきやすい場合もありますので、野菜や時期によっては消毒やトンネル栽培などの防虫対策が必要ですが、夏ほど多くありません。
家庭菜園をする環境としても、涼しく湿度も低いなかで行えるので、1年のなかで1番環境が良くオススメの時期です。

スポンサーリンク

9・10・11月に種まき・苗を植えられる野菜(葉物)

小松菜(地植え・プランター両方可能)

小松菜の栽培と育て方のコツ。畑・プランター

栽培難易度

★☆☆

種まきと収穫の時期

・種まき:3〜11月まで随時種まきができます。

・収穫:種まきから1〜3ヶ月で収穫可能

育て方の手順

①土作り(耕す/肥料/畝)→ ②種まき→ ③追肥・土寄せ→ ④収穫

栽培の特徴

原産地は日本で、東京の小松川で多く栽培されたことにちなんで小松菜という名前がつけられました。
別名ウグイス菜とも呼ばれ、βカロテン、カルシウム、鉄分、繊維質を豊富に含む健康野菜です。
生育適温は15〜20度。やや涼しい気候を好みますが、暑さにも比較的強く家庭菜園向きの作りやすく失敗しにくい野菜です。
連作障害の影響も受けないので、一年中作ることができます。

おすすめの品種

きよすみ/なかまち/黒みずき小松菜/みたか黒小松菜/あおい小松菜

育て方のポイント

✔ 生育期間が短いので追肥は少なめでOK
✔ 高い畝をつくる必要はなし
✔ 発芽率が高いので、種を沢山まきすぎない
✔ 間引きしながら大きく育てる
✔ 夏場は害虫が出るので、寒冷紗などで対策を

夏季を除き一年中収穫が栽培、収穫ができますが、なかでもお勧めは10月の種まきです。大きく成長した後に、12月には寒さで成長が止まりますが、その後2月まで収穫がかできます。
下に当たって甘みを増す冬が栽培の旬で、霜にあたると美味しくなります。
暑い時期は防虫ネットなどで害虫を防ぎましょう。

カラシナ・芥子菜・辛子菜(地植え・プランター両方可能)

カラシナ

栽培難易度

★☆☆

種まきと収穫の時期

・種まき:春(3〜4月)、夏(7月)、秋(9〜10月)に種まきができます。

・収穫:種まきから1ヶ月で収穫可能

育て方の手順

①土作り(耕す/肥料/畝)→ ②種まき→ ③追肥・土寄せ→ ④収穫

栽培の特徴

葉に辛味があることが特徴のマスタードの原料にもなっている野菜です。
大きな葉っぱを収穫して漬物や炒め物にすることで、独特の風味を楽しむことができます。
生育適温は15〜20度。冬を除いて種まきができますが、初心者の方には秋に種まきをして、冬に収穫を行うのが害虫なども少なく育てやすいとされています。

おすすめの品種

カラシナ/高菜/マスタードグリーン

育て方のポイント

✔ 発芽後に葉がなるべく重ならないように、間引きしながら栽培する
✔ 特に苗が小さい頃にアブラムシ、シンクイムシの被害を受けやすいので、確認をこまめに
✔ 梅雨の時期は育ちが悪くなるので、種まきを避ける

日当たり、風通し、水はけの良い環境を好みますので、植える場所やプランターの置き場所などに注意しましょう。
また、暑い時期は害虫が多くなりがちなので、防虫ネットなどで害虫を防ぎましょう。
カラシナは葉や茎が大きく成長するほど、辛味が増しますので、程よい大きさで随時収穫をすることで美味しく食すことができます。

チンゲン菜(地植え・プランター両方可能)

チンゲン菜の栽培と育て方のコツ。畑・プランター

栽培難易度

★★☆

種まきと収穫の時期

・種まき:4〜9月まで随時種まきができます。

・収穫:種まきから1〜2ヶ月で収穫可能

育て方の手順

①土作り(耕す/肥料/畝)→ ②種まき→ ③追肥・土寄せ→ ④収穫

栽培の特徴

原産地は中国で、暑さ寒さに強く、土質も選ばずに栽培しやすい家庭菜園でも人気の野菜です。

おすすめの品種

青帝チンゲン菜

育て方のポイント

✔ 元肥をしっかり施す
✔ 種にかぶせる土は薄めでOK
✔ 発芽率が高いので種のまきすぎに注意
✔ 間引きした苗も植え直して育てられる
✔ 丈夫で簡単に育つので家庭菜園向き

間引きながら育て、最終的には株間を10cmほどで収穫できるようにします。畑に長く置いてしまうと、茎が厚くなって、尻が張って重くなり食感が筋張って美味しくなくなりますので、種まきは一度に多くまき過ぎないようにしましょう。
おすすめの種まき時期は10月上旬で、長く美味しく収穫ができます。
また、12月上旬の栽培には鳥よけの為にべたがけを、暑い時期には害虫対策に防虫ネットが効果的です。

ベビーリーフ(地植え・プランター両方可能)

ベビーリーフの育て方

栽培難易度

★☆☆

種まきと収穫の時期

・種まき:3〜10月

・収穫:種まきから1〜2ヶ月で収穫可能

育て方の手順

①土作り→②種まき → ③追肥→ ④収穫

栽培の特徴

さまざまな葉形の品種があり、緑色やライム、赤色など、色とりどりのレタスがミックスされたものが販売されています。栽培はとても簡単で収穫も早く、見た目も楽しめるので、ベランダなどでプランター栽培がオススメです。

育て方のポイント

✔ 種まき後に土を厚くかぶせない
✔ 水やりで種が流れないようにする

土作りは市販の培養土を使うと楽に栽培ができます。
また、種まき後に土はかぶせないで優しく水やりを行います。
間引きをしながら、1株ごとに収穫をするか、間引かずに育てて根を残して収穫することで、再び新芽を伸ばして収穫をする方法があります。

キャベツ(地植え)

キャベツの写真

栽培難易度

★★☆

種まきと収穫の時期

・種まき
 春まき 3〜4月→苗の植え付け5月頃
 夏まき 7〜8月→苗の植え付け8月頃
 秋まき 9〜10月→苗の植え付け11月頃

・収穫:種まきから3〜5ヶ月で収穫可能

育て方の手順

①種まき→ ②土作り(耕す/肥料/畝)→ ③苗の植え付け→ ④追肥・土寄せ→ ⑤収穫
※苗を購入する場合は②から

栽培の特徴

和洋中など料理の種類を問わずに幅広く利用され、品種も豊富な野菜です。
春、夏、秋に種まきができ、それぞれの季節に強い改良された品種が揃うので、品種を選んでほぼ1年中収穫ができます。
害虫がつきやすく、やや手間がかかりますが、大きく育ちぜひ作りたい定番野菜です。
連作を嫌うため、休栽期間を2年ほど必要とします。

おすすめの品種

味王四季どりかんらん(春・秋)、富士早生(秋)、レッドルーキー(赤キャベツ)、ルビーボール(赤キャベツ)

育て方のポイント

✔ 株元の土が流れないように押さえて育てる
✔ 水はけが悪いと根が痛むので、畝が崩れてきたら、土寄せをして畝の高さを保つように
✔ 暑い時期は特に病害虫対策を万全に

キャベツにはさまざまな作り方があり、品種によって種まきや収穫までの期間が大きく異なります。
畑に余裕があるなら、いくつかの品種を作ると長く収穫が楽しめます。
また、肥料が不足すると結球しないので、土作りの段階でしっかりと元肥を入れましょう。
害虫被害が大変多い野菜なので、防虫ネットや薬剤などで対策が必要です。

ほうれん草(地植え・プランター両方可能)

ほうれん草の栽培と育て方のコツ。畑・プランターで春と秋まき

栽培難易度

★★☆

種まきと収穫の時期

・種まき
 春まき 3〜4月
 秋まき 8〜11月

・収穫:種まきから1.5ヶ月程度で収穫可能

育て方の手順

①土作り(耕す/石灰/畝)→ ②種まき→ ③間引き・土寄せ→ ④収穫

栽培の特徴

ほうれん草は、夏の暑さは苦手な一方で寒さに強く、家庭菜園初心者には害虫の少ない秋まきがオススメです。
また品種が多く、種を選んで育てる楽しみもあります。初めての方は、病害虫に強く育てやすい品種を選ぶのが良いでしょう。
庭先のやベランダで、プランターでも手軽に栽培が可能です。

おすすめの品種

ほうれん草(オーライ、牛若丸、弁天丸)、ちぢみほうれん草、サラダほうれん草、赤茎ほうれん草

育て方のポイント

✔ 酸性の土に弱いので、種まきの前に石灰を多めに施す
✔ 種まき後、発芽するまで土を乾燥させないように水やりを行う
✔ 植える土に堆肥を混ぜすぎると、ネキリムシの被害に遭いやすいので避ける

ほうれん草は夏の暑い時期を避けて、一年中栽培が可能です。
一度に多く作りすぎて処理できない場合などは、種まきの日をずらしながらまくと長く収穫が楽しめます。
また、葉と葉が重ならないようにきちんと間引くのも大切です。
プランターで育てる場合は、長雨が続くと病気の原因となりますので、雨の当たらない場所へ移動するなどして育てましょう。また、害虫被害が気になる場合は、寒冷紗などの防虫ネットや薬剤などで対策をして防ぐことができます。

三つ葉(地植え・プランター両方可能)

三つ葉の栽培と育て方のコツ。畑・プランターで病気から守る!

栽培難易度

★★☆

種まきと収穫の時期

・種まき:2〜5月/9〜12月

・収穫:種まきから1〜2ヶ月で収穫可能

育て方の手順

①土作り→ ②種まき→ ③追肥→ ④収穫

栽培の特徴

明るい湿り気のある日陰の環境を好んで育ちます。
1株から多くの収穫ができるので、少しでも栽培しておくと何かと便利な野菜です。
家庭菜園では青三つ葉が短期的に収穫できて向いています。

育て方のポイント

✔ プランター栽培では、市販の培養土を使用すると楽に育てることができます
✔ 有機配合肥料を混ぜておくと尚良い
✔ 間引きはせずにやや徒長させて育てます

発芽までの期間が長いので、種まきの前日に1日種を水に浸しておきましょう。
また、乾燥と直射日光が苦手なので、水やりをこまめに行なって、特に夏場は葉が傷むので明るく風通しの良い日陰へプランターを移動させましょう。

詳しい栽培方法はコチラ

春菊、シュンギク(地植え・プランター両方可能)

春菊の収穫時の写真

栽培難易度

★☆☆

種まきと収穫の時期

・種まき:4〜5月/9〜10月

・収穫:種まきから1〜2ヶ月で収穫可能

育て方の手順

①土作り(耕す/石灰/畝)→ ②種まき→ ③間引き・土寄せ→ ④収穫

栽培の特徴

春菊は寒さに強く、真夏の暑い時期を除いて栽培が可能です。
秋は種まきして育てられる期間が長く、長期間の収穫が楽しめます。
家庭菜園初心者の方や害虫対策が面倒な方には、ハモグリバエなどの害虫に遭いにくい秋の栽培がオススメです。

育て方のポイント

✔ 種をまく土は、石灰を施して土を中和させる
✔ 種まき後は、フルイなどを使用して軽く土をかぶせる
✔ 摘心(茎の先端を切る)を兼ねて収穫をして、脇芽を伸ばして長く収穫ができる
✔ 収穫時は根っこからは抜かずに、葉先を摘んで収穫する

春菊は、発芽の際に光を必要とする好光性種子の野菜ですので、種まきの際は土を厚くかぶせてしまうと発芽しなくなりますので、ごく薄くかぶせるようにします。
また、春の栽培ではハモグリバエの被害が多くなりますので、寒冷紗などをかけて防虫対策が必要です。もし、被害に遭ってしまった場合は、被害に遭った葉を早めに取り除きましょう。
春まきでは、アブラムシにも注意が必要となりますので、害虫被害の少ない秋の栽培がオススメです。

白菜(地植え・プランター両方可能)

白菜の画像

栽培難易度

★★☆

種まきと収穫の時期

・種まき:8月

・植え付け:9月

・収穫:11〜12月

育て方の手順

①種まき→②土作り(耕す/石灰/肥料/畝)→ ③植え付け→ ④追肥→ ④収穫

栽培の特徴

白菜の栽培は、比較的難しくありませんが、害虫がつきやすいことに注意が必要です。
害虫と防寒対策をしっかり行って、肥料を切らさないように育てましょう。
また、品種が豊富で、プランター栽培用のミニ白菜などもあります。

育て方のポイント

✔ 種まき後、発芽に光が必要なので、土は薄くかぶせる
✔ 本葉5枚程度で間引いて1本にする
✔ 防寒対策は初霜がおりたら行う
✔ 結球させるために、肥料を切らさないようにする

発芽の際に光を必要とする好光性種子の野菜ですので、種まきの際は土を厚くかぶせてしまうと発芽しなくなりますので、ごく薄くかぶせるようにします。
また、非常に害虫の被害を受けやすい野菜の為、寒冷紗などをかけて防虫対策が必要です。
肥料を切らしたり遅れると、結球しなくなる原因になりますので注意が必要です。

詳しい栽培方法はコチラ

レタス(地植え・プランター両方可能)

上手にできるレタス栽培のポイント!種まき・肥料・水やり

栽培難易度

★★★

種まきと収穫の時期

・種まき:8月

・植え付け:9月

・収穫:植え付けから1.5〜2ヶ月後

育て方の手順

①種まき→②土作り(耕す/石灰/肥料/畝)→ ③植え付け→ ④追肥→ ④収穫

栽培の特徴

レタスは結球する玉レタスから、結球しないリーフレタス、半結球するコスレタスなど、さまざまな品種があります。
種が細かい為、直まきはせずに、育苗ポットで育てて植え付ける必要があります。

育て方のポイント

✔ 種まき後、発芽に光が必要なので、土は薄くかぶせる
✔ 発芽までと発芽直後は絶対に乾燥させず水やりをする
✔ 直まきせず、ポットに種をまいて育てる
✔ リン酸を肥料として入れると良い

発芽の際に光を必要とする好光性種子の野菜ですので、種まきの際は土を厚くかぶせてしまうと発芽しなくなりますので、ごく薄くかぶせるようにします。
植え付ける際は、徒長点まで植えてしまわないように、浅めに植え付けます。
また、非常に害虫の被害を受けやすい野菜の為、寒冷紗などをかけて防虫対策が必要です。
日照不足が続くと結球しなくなる原因になりますので注意が必要です。

タイトルとURLをコピーしました