家庭菜園をこれから始める初心者の方〜中級者の方へ、オクラの育て方の手順を、写真とイラストでわかりやすく解説します。
オクラ栽培の特徴、種まきから収穫までの栽培時期と手順、水やり、上手に育てるポイント、オクラの品種、病害虫への対策などをご説明していきます。
・プランターでのオクラの育て方については、以下の記事で詳しく説明しています。
プランターでオクラの栽培方法と育て方のコツ
オクラ栽培の特徴
オクラは、暖かい気候を好み、鑑賞するにも美しい花を咲かせます。
比較的育てやすく、手間もかからず、植え付けまで生育がきちんと進めば、夏〜秋に次々と収穫が楽しめます。
ねばりが体に良く、食物繊維も豊富で、βカロチン、カリウムなども多く含み、健康維持や便秘、大腸がんの予防にも効果がある緑黄色野菜です。
また、花オクラや島オクラ、赤色のものなど、品種も多く楽しめます。
オクラの栽培カレンダー
オクラの栽培/育て方(畑)
オクラの種まき
①ポリポットに用土を入れて、1つのポリポット3粒づつ種をまいていきます。
土を薄くかぶせて軽く土を抑えて土と種を密着させて、水をたっぷりやります。
参考発芽適温:25-30℃
②オクラが発芽したら、本葉が2〜3枚程度になった頃に、生育の良い1株を残して、他の株を間引きます。
残す株を一緒に引き抜いてしまわないように、残す株を指で抑えて他の株を引き抜きましょう。
オクラの種は、種皮が固めなので、1日種を水に着けてから植えると発芽率が良くなります。
オクラに適した土づくり
植え付けの2週間前に苦土石灰を撒いて耕しておきます。(目安:150g※4つかみ程度/㎡)
参考pH値:6.0-6.5
② 元肥を施す
種まき1週間前に堆肥3kg/㎡、化成肥料150g/㎡を施して良く耕します。
・堆肥については、以下の記事で詳しく説明しています。
堆肥とは何?堆肥の作り方(落ち葉・生ゴミ・牛ふん)
・肥料ついては、以下の記事で詳しく説明しています。
肥料の三要素・種類と効果。ぼかし肥の作り方
③畝作り

土を盛り上げて幅45cm(2列の場合は90cm)、高さ10cmほどの平畝を作り表面を平にならしてマルチングしておきます。
オクラは根が真っ直ぐ伸びるので、土はできるだけ深めに耕しておきます。
植え付け
苗の本葉が3〜4枚になって気候が暖かくなったら畑に植え付けを行います。
①作った畝にポリポットの鉢よりも少し大きめの根穴を掘り、穴にたっぷりと水をやります。
②水が引いたら、株間40〜50cmで根についた土を壊さないように植えていきます。
③植え付けた後は苗がぐらつかないように、根元の土を少し手で押さえて固めます。
植え付け後は土が乾燥するため、乾燥しないように水やりを続けます。
オクラは丈が1m近くに伸びるので株間は余裕を持って取りましょう。
追肥・土寄せ

写真はブロッコリーの追肥
植え付けから2〜3週間経過したら、1回目の追肥を行います。
①化成肥料30g/㎡(一握り程度)をマルチングしたオクラの株元の外周の下にドーナツ状にに施します。※葉に直接化成肥料がかからないように注意しましょう。※もしくはマルチングしたビニールの外側に沿って施します。
②追肥後、化成肥料と土を混ぜながら株元に土寄せをします。
③以降は2週間に1回のペースで同じように追肥を行いましょう。
オクラの収穫
花が咲いた後に実が膨らみ始めて、さやが6〜7cm程度になったら収穫のタイミングです。
さやの付け根の部分からハサミ切って収穫します。
収穫が遅くなるとさやが固くなり、株も弱くなってしまうので、早めの収穫を心がけましょう。蕾でも収穫をして天ぷらやおひたしなどで美味しく食べることができます。
オクラは、1本収穫したら、1段下の葉を切って摘み取ります。
栄養を新しいさやと葉に行き渡らせることができ、収穫を長く楽しめます。
また、斑点病などの病害予防にもなります。
失敗しないオクラ栽培・育て方のコツ
①オクラは種まき、生育の時期が非常に重要です。早く収穫したい場合は、種を直まきせずにポットまきで育てましょう。
また、耐寒性に弱いのでマルチングをして保温しましょう。
②オクラはアブラムシの食害を受けやすいです。特に本葉が出はじめる頃に発生するので、頻繁に葉を観察して駆除しましょう。
③花・蕾が株の頂上に着いたら栄養不足のサインです。花を収穫して化成肥料を追肥しましょう。
オクラのよくある病気と害虫対策
病気
斑点病が発生することがあります。(葉がモザイク模様になる)
収穫したさやより下の葉は2枚残して取り除いていくことで、風通しがよくなり予防することができます。
害虫対策

アブラムシに侵されたオクラの葉
アブラムシとカメムシに注意する必要があります。
アブラムシは、葉の裏側について植物の汁を吸います。手や筆などで払いおとしましょう。オルトラン水和剤、オレート液剤での駆除も効果的です。
・病害虫の対策と予防ついては、以下の記事で詳しく説明しています。
家庭菜園の野菜の病気と害虫対策・予防方法
オクラの連作における注意
オクラは連作障害があります。同じ場所での栽培は、2年以上空けて行います。
さまざまオクラ種類
オクラには初心者向きの一般的な品種から、花を食べる島オクラ、さやが赤色のものまで様々な品種があります。
まとめ
オクラ栽培は、栽培の時期が大きなポイントになります。育て方として早まきを避けて時期を守り、沢山の花を咲かせて多くの収穫を楽しみましょう。

MAKI
埼玉県南中部に自らの畑を持ち休日に農業を行う。農薬を一切使用しない無農薬栽培歴は今年で8年。年間20〜30品目の野菜を栽培。