プランター・畑で栽培するオススメのカブ(かぶ・蕪)品種

カブの品種野菜の育て方
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小カブ(蕪・かぶ)から中カブ、大カブ、変わったカブの品種まで、庭先やベランダのプランター、畑での栽培でおすすめのカブの種類と特徴をご紹介します。
日本古来のものから西洋品種まで、周年栽培できるカブ品種もありますので、気になったカブの品種栽培にぜひ挑戦してみませんか?

・カブの育て方については、以下の記事で詳しく説明しています。
カブの栽培・育て方手順|直植え・畑

・プランターでのカブの育て方については、以下の記事で詳しく説明しています。
プランターでカブの育て方・栽培方法の手順とコツ

・秋/冬でのカブの育て方については、以下の記事で詳しく説明しています。
小カブ(蕪・かぶ)に最適な秋・冬栽培の手順と育て方のコツ

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1.カブの品種と選び方

アブラナ科に分類されるカブは、アフガニスタンや南ヨーロッパを原産とし、白い球型の肉厚な甘みのある味が特徴の野菜です。
カブには在来種である和種系と洋種系に大きく分類され、大・中・小といった大きさの違いや、球型・長型・中長型といった根の形状の違い、赤色・黄金色といったカブの色の違いによるさまざまな品種が存在します。
品種によって栽培時期や、病害虫、寒さなどへの耐性が異なりますので、栽培する目的などに合わせて品種を選び、収穫を楽しみましょう。

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2.小カブの品種と栽培の特徴

金町小カブ

関東エリアでよく栽培されている小カブの代表的な品種です。
直径約8cm程の大きさのカブで、早生品種として改良され4月頃に早採りできます。
球型に近い白色のカブで、肉質もよくやわらかく甘みがあり、根のみならず葉も合わせて煮物や漬物、炒め物などで利用できます。
栽培期間としては、種まきから収穫まで約40〜60日程度。
根部の直径が10cmを越えるとすが入ったりと品質が低下するので、小カブの大きさのうちに適期に収穫を行いましょう。

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たかね

極早生の品種で耐暑性に強く、夏まきや秋まきでの栽培に適しています。
また、冬のトンネル栽培も可能な為、季節や栽培する地域を問わず周年で栽培が可能です。
カブに発生しやすいベト病やウイルス病などへの耐性も非常に強く、カブにすが入ったり、玉割れを起こしにくい品種なので、初心者の方でも栽培が非常に簡単に行えます。
根は美しい白色をした球型で、肉質も良く甘く美味しい小カブです。

あやめ雪

カブの茎に近い部分が赤紫色のグラデーションがかかった小カブです。
周年での栽培が可能ですが、夏の暑い時期の栽培では赤紫色のグラデーションが綺麗に付きづらく、形も揃いづらいので、夏以外での栽培がおすすめです。
耐病性は萎黄病への耐性はあるものの、根こぶ病への耐性はないので注意が必要です。
カブは甘みが強く肉質も緻密で、漬物などで美味しく食べられます。
サラダにすると赤紫色のカブが鮮やかに彩りを加えます。

もちばな

病気や耐暑性に優れ、夏の高温期でも根こぶ病にもかかりづらく徒長もしづらいので、周年で栽培が安心して行えます。カブの成長段階で起こる、変形や、す入りの心配もほとんどありません。
カブは白色の球型で、やわらかく甘くて美味しく育つので、家庭菜園初心者の方に向いています。

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3.中カブの品種と栽培の特徴

ゆきわらし

小カブとしても中カブとしても栽培が可能な品種です。
病気に強く、特にサビ病への耐性があり栽培が比較的簡易に行えます。
3〜5月の春まき(トンネル栽培)と、8〜9月の秋まきでの栽培が可能で、栽培期間は春まきでは60〜70日、秋まきでは30〜40日程度で収穫となります。
カブは豊円型で柔らかくとても甘みがあり、様々な料理で美味しく食べることができます。

スワン

小カブとしても中〜大カブとしても栽培が可能な品種です。
病気に強い品種で栽培が比較的簡易に行えます。
中間地では、3〜5月の春まき(トンネル栽培)と、8〜9月の秋まきでの栽培が可能で、栽培期間は春まきでは60〜70日、秋まきでは30〜40日程度で収穫となります。
肉質はやわらかく甘みがあり、ス入りも遅く、漬物やサラダなどで美味しく食べることができます。

玉波

小カブ〜中カブとして栽培が可能な品種です。
カブに発生しやすいベト病やウイルス病などへの耐性も強く、初心者の方でも栽培が非常に簡単に行えます。
3〜5月の春まき(トンネル栽培)と、8〜9月の秋まきでの栽培が可能で、栽培期間は春まきでは50〜60日、秋まきでは65〜70日で12cm程度の中カブとして、もう少し早採りすることで5cm程度の小カブとして収穫できます。
肉質は緻密でやわらかく、ス入り、変形もなく、裂根も少ない品種です。

4.大カブの品種と栽培の特徴

早生大蕪

中カブ〜大カブとして栽培が可能な品種です。
7〜9月頃に種をまいて70日程度で12cm・1kg程の大きさに、さらに数日おくと2kg程度まで大きく太った大カブとして収穫ができます。
肉質が緻密で甘く、見た目・味が共に良い大カブで千枚漬けなどの料理に向き、スーパーでも1番多く出回っている品種です。
ス入りも遅く栽培のしやすい品種で、種まき後に寒冷紗などでの害虫予防と適期での間引きが栽培のポイントになります。

京千舞

千枚漬けなどに最適な、大カブ専用の品種です。
根こぶ病に強く生育が旺盛で、ス入りも遅い為、栽培が比較的簡単で多くの収穫が期待できます。
8月前後に種をまいて70日程度で12cm・1kg程の大きさに、さらに数日おくと2kg程度まで大きく太った大カブとして収穫ができます。
腰高で甘いカブは繊維が少なく食感がよく、漬物に最適な肉質です。

5.変わった形のカブの品種と栽培の特徴

聖護院大丸蕪

京都聖護院で江戸時代から栽培されている、国内で1番大きいカブの品種です。
収穫時には約16〜20cm・1.5kg程度の大きさになり、千枚漬けや煮物などに利用できます。
8月前後に種まきを行い、60〜70日程度で収穫が可能です。
耐病性が強く育てやすいですが、ス入りなく栽培するには、間引きや湿乾燥に注意して適期に収穫することポイントです。

天王寺カブ

小カブ〜中カブとして栽培が可能な品種です。
江戸時代から栽培されているカブで、大阪府の天王寺付近が発祥とされる、日本のカブのルーツと称されるカブです。
形はやや平たい丸型で8〜10cm程度まで成長します。
葉もやわらかく独特の風味があり、カブと一緒に漬物などで利用されます。
種まき後45〜60日程度で収穫が可能です。

6.変わった色のカブの品種と栽培の特徴

万木(ゆるぎ)かぶ

古くから滋賀県の琵琶湖付近で栽培されていた、紅白のコントラストが美しい赤カブです。
形は丸型で表面の皮が鮮やかな紅色(カブの果肉は白色)をしており、約8〜10cm程度の大きさまで成長します。
本来の万木かぶ根こぶ病に対する耐性が弱く、品種改良を行い根こぶ病気への抵抗性を持たせた「近江万木かぶ」が発売されています。
種まき時期は8月下旬~9月中旬で、種まき後60〜70日程度で収穫が可能です。

矢島かぶ

滋賀県守山市矢島地区で古くから作られてきた、紫色と白色のグラデーションが美しいカブです。
形はやや平たい丸型で、葉茎から根の頭部が鮮やかな赤紫色をしており、土中に埋まっている部分の根は白色をしています。大きさは小カブ程で5cm程度まで成長します。
種まき時期は8月下旬~9月中旬で、種まき後60〜70日程度で収穫が可能です。
甘酢漬けなどの漬物や、味噌汁の具、煮物などで利用することができます。

日野菜(ひのな)カブ

滋賀県特産のカブで、塩漬けにしてピンク色をした日野菜の「桜漬け」として有名な早生品種のカブです。
別名で「緋の菜」「あかな」「えびな」とも呼ばれ、茎と土から出ているカブの頭の部分が紫紅色で、土中で育つ部分は白色をした、長さ20cm・直径2〜3cm程度の長型円筒形をした細長いカブです。
肉質はややかためで辛味と苦味があり、漬物として古くから利用されています。
周年で栽培が可能ですが、適期として種まき時期は8月下旬~10月上旬で、種まき後60〜70日程度で収穫が可能です。
ス入りは遅いですが、収穫が遅れると肉質がかたくなり味が悪くなるので注意が必要です。

7.西洋野菜のカブの種類と栽培の特徴

ゴールデンボール

主にヨーロッパなどで栽培されている、日本ではまだ馴染みのない黄色いカブです。
形は丸型で表面の皮が鮮やかな黄色(カブの果肉はクリーム色)をしており、約8〜10cm程度の大きさまで成長します。
他にも黄カブは「ターニップ・ゴールデンボール」や「ルタバガ」などがあります。
肉質はややかためで煮崩れしにくくホクホクとした食感で、煮物などにも最適です。
種まき時期としては、3〜4月の春まきと8〜9月の秋まきが可能で、種まき後60〜70日程度で収穫が可能です。


8.品種選びで家庭菜園の楽しみが広がる

カブ本来のツヤのある美しい白い球型の品種から、サラダや漬物などで鮮やかに食卓に彩りを加えるカラフルなものまで、カブにはたくさんの品種のバリエーションが存在します。
ぜひ気になる品種の栽培に挑戦して、家庭菜園の楽しみを広げてみては如何でしょうか。

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