元気だった野菜が徐々にしおれて枯れてしまった。そんなことはありませんか?ほうれん草、ナス、トマトなどの野菜を襲う、萎凋病・半身萎凋病の症状と対処・予防法についてご説明します。
萎凋病・半身萎凋病にかかった野菜に出る症状
元気に育っていた作物が、株全体に元気がなくなり、徐々にしおれて枯れていってしまいます。
初期症状として、萎凋病は地際の茎が変色、半身萎凋病は、葉っぱの縁の部分が巻き上がって葉の半分が変色します。
病原菌はカビの一種であるフザリウム菌、バーティシリウム菌といった糸状菌です。
土中の根から侵入し、茎を伝って侵食しますので、病害のある茎の中を割ってみると褐色に色が変色しているのが特徴です。
萎凋病は比較的気温が高い時期、半身萎凋病は気温の低い時期に起こりやすく、徐々に株がしおれてやがて枯れてしまいます。
萎凋病・半身萎凋病にかかりやすい野菜
萎凋病
・ほうれん草 ・人参 ・枝豆 ・ピーマン ・トマト ・イチゴ ・ネギ ・カブ
半身萎凋病
・ナス ・ほうれん草 ・キャベツ ・オクラ ・キュウリ ・ピーマン ・大根 ・トマト ・ナス ・白菜
萎凋病・半身萎凋病にかかりやすい時期
萎凋病
7月〜9月のじめじめした暑い夏の時期に発生します。
半身萎凋病
5月~7月の梅雨から初夏の時期に発生します。
萎凋病・半身萎凋病にかかってしまったときの対処法
病害にあった茎はすぐに引き抜いて、他の野菜への伝染から守ります。(畑の外で処分します。)
萎凋病・半身萎凋病の予防方法
萎凋病
萎凋病にかかってしまった後に、同じ場所で同科の野菜の連作栽培は避けましょう。
また、薬剤や太陽光による土壌消毒も効果的です。
肥料要素としてカリが不足すると発生確率が高くなります。肥料の配合に気を配りましょう。
半身萎凋病
半身萎凋病にかかってしまった後に、同じ場所で同科の野菜の連作栽培は避けましょう。
また、薬剤や太陽光による土壌消毒も効果的です。
高温多湿での栽培を避けて、排水が良い土壌をづくりに気を配りましょう。
消毒方法
野菜で病害が出た際には、作物を取り除いて第2感染を防ぐのはもちろんのこと、土壌消毒が有効になります。
ベンレート水和剤は、カビが原因となる病害の侵入予防と侵入した病原菌への治療効果があります。野菜への薬剤の影響は少なく安心です。
まとめ
萎凋病・半身萎凋病は、主に連作や根の傷、多湿などによって引き起こされます。
一度発病すると病原菌が土中に残るので、消毒をして健康な土壌を保ちましょう。
MAKI
埼玉県南中部に自らの畑を持ち休日に農業を行う。農薬を一切使用しない無農薬栽培歴は今年で8年。年間20〜30品目の野菜を栽培。