堆肥とは何?堆肥の作り方(落ち葉・生ゴミ・牛糞)

堆肥とは何?堆肥の作り方(落ち葉・生ゴミ・牛ふん) 野菜栽培の基礎知識
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野菜作りに欠かせない土作り。プランターなどで育てる場合は、ホームセンターなどであらかじめ養分の入った野菜用の土を購入できますが、畑での家庭菜園には、長期的に野菜がすくすく元気に育つための土作りが欠かせません。
また、野菜の栽培には、ひと口に肥料と言っても、堆肥や肥料、元肥、追肥などいくつかの用語が出てきます。今回は堆肥が野菜に与える影響や、堆肥の作り方(腐葉土・コンポスト)、堆肥と肥料の役割の違い、プランター栽培での土選びなど詳しくご説明します。

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1.堆肥とは

土にミミズが混じっている

主に堆肥には落ち葉やもみがらなどの植物性有機物のものと、生ゴミや家畜の糞などを原料にした動物性有機物を発酵させて作る堆肥があります。
植物性の堆肥は、土に施すことで土壌の水はけ、通気性、水持ちを良くして、ふかふかの土を作ります。
動物性の堆肥は、植物性の堆肥に比べて養分を多く含み、肥えた土を作ります。

堆肥を豊富に含んだ土は、ミミズや微生物が土の中で活発に行動して、団子状の野菜が成長するのに適した環境の土を作ります。また、良い土は病害虫の発生も抑えてくれます。

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2.堆肥と肥料の違いと使い方

野菜の成長

堆肥と肥料の違いは、堆肥は土の為(回り回って野菜の為)、肥料は直接的な野菜の生育の為の栄養素になり、どちらも野菜の栽培には欠かすことのできないものです。
畑が痩せるという言葉を聞いたことがあるかと思いますが、化成肥料などの直接的に即効性のある栄養素だけで野菜を育てると、肥料切れを起こすのも早く、土中の生物の活動が失われ畑が痩せていき、やがて野菜が生き生きと根を伸ばして生育するに適さない環境になっていく為、堆肥は長期的に土作りに欠かせない役割を果たします。

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3.主な堆肥

堆肥は自分で作って使用することもできますが、手軽にホームセンターなどで購入して、野菜の栽培前に手軽に土壌に施して使用することも可能です。主な堆肥の種類をご紹介します。

・腐葉土堆肥

落ち葉を使用して作った堆肥です。肥料効果は少なめですが、ミネラルが豊富で効き目が長く続き、どんな野菜にも適します。土壌をふかふかに改善する能力が高いです。
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・牛糞

牛の糞から作られた堆肥です。牛は藁などの好んで食す為、繊維質が豊富で肥料効果も高目です。野菜の初期の育成に特に効果的です。ホームセンターなどで購入して、畑に手軽に施すして使用することができます。
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・生ゴミ堆肥

畑で不要になった野菜や生ゴミなどを利用して作られた堆肥です。牛糞と並び肥料効果も高いです。
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・バーク堆肥

木の皮(バーク)を原料に作られた堆肥です。養分は少ないですが、繊維質が豊富で畑の土壌が砂質の際に、保水力や保肥力を高めて効果を発揮します。
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・もみ殻堆肥

もみ殼を発酵させて作った堆肥です。養分は少なめですが、粘土質の畑に使用することで、通気性や水はけを良くして土壌を改善させます。
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・堆肥の種類別の効果と使い方については、以下の記事で詳しく説明しています。
野菜の土作りにおすすめの堆肥!種類別の効果と使い方

4.プランターの土選び

多くの堆肥を使用しないプランターなどでは、ホームセンターなどで堆肥を購入して手軽に使用することでができます。
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原料に化学肥料を使用しておらず、土の重量も軽いので、野菜苗の植え付けやプランターの移動などの作業が楽にできます。PH・ECの調整済みで、葉物野菜、実もの野菜、根菜、香草ハーブなど、様々な野菜にそのまますぐに使用できます。

・プランターで使用した土の再利用方法については、以下の記事で詳しく説明しています。
プランターで使用済みの土を再利用するリサイクル方法

5.堆肥の作り方

5-1.腐葉土堆肥の作り方

腐葉土堆肥

<材料>
落ち葉/わら/発酵用米ぬか/雑草/鶏糞/土

<作り方>
①木材などを利用して堆肥を作る囲い枠を作ります。
②囲いができたら中に落ち葉を30〜40cmほどの厚みに積み上げます。
③落ち葉の上に米ぬか、鶏糞を満遍なくまき、上から良く踏みつけます。
④上からたっぷりと水をかけ、その上に3cmほど土をかけます。
⑤この作業をある程度の高さになるまで何度か繰り返し行い、層を積み重ねます。
⑥雨ざらしにしてしまうとせっかくの栄養素が流れてしまうので、上からビニールシートをかけて雨を防ぎます。
⑦1ヶ月月経ったら、上の土と下の土を入れ替えます。
⑧1ヶ月に1度同様の作業を行いましょう。
⑨約半年後に完熟した堆肥の完成です。

<腐葉土堆肥完成の合図>
・くさい臭いがなくなる
・白いカビが生えてくる
・ミミズなど虫が発生する
・キノコなどが生えてくる

【臭いで堆肥の完熟度を判定する方法】

◎臭いが全くしない状態
堆肥が完熟しきっており、安心して使用できる状態
○少し土の臭いがする状態
堆肥が完熟されていて、無臭の堆肥同様に使用が可能な状態
△アンモニアの臭いがする状態
きちんと堆肥完熟できていない。発酵途中での温度が上がりきらず、堆肥の発酵と分解が進んでいない状態。
×腐った臭いがする状態
堆肥が完熟していない状態。見た目が良くても使用は避けましょう。

5-2.生ゴミの堆肥の作り方

生ゴミ堆肥

<材料>
野菜(野菜や果物の皮などが良い)/落ち葉/土/コンポスター

<作り方>
①生ゴミや落ち葉の水分を飛ばす為、天日干しにして少し乾燥させる。
②コンポスターなどの容器を用意して、生ゴミ、土と落ち葉の順で積み重ねていく。(時折軽く混ぜましょう)
③容器が満杯になったら、半月ほど完熟させて出来上がり
④使用する際は、下の方の堆肥から使用しましょう。
⑤上の方の完熟しきれていない堆肥を使用すると、野菜に悪い障害が発生することがあるので気をつけましょう。

6.堆肥の施し方とタイミング

堆肥は通常野菜の種まきや植え付け前に施します。
この時、肥料についても同時に施します。これを元肥言います。

6-1.堆肥・元肥を施すタイミング

・3、4週間前までに施す野菜
キャベツやブロッコリーなどの葉物野菜、玉ねぎやニンニク、ネギなどの単子葉野菜。

・2週間前までに施す野菜
ナス、トマト、オクラなどの双子葉野菜、きゅうりやズッキーニ、スイカ、かぼちゃなどの瓜科は4週間前に施したい。

6-2.堆肥・元肥の施し方

・全面的な施し方
土を耕すと同時に堆肥・肥料をまき、全面的に混ぜ込んで耕します。
肥料効果が長くゆっくり続きます。

・局所的な施し方
植え付けを行う穴や溝に施します。成長初期の生育を良くさせる時や、ポイントで肥料を効かせたい時に行います。

まとめ

堆肥は、土に施すことで土壌の活動を活発化させて、長期的に野菜にとって良い団子状の土を作ります。野菜にとって、水持ちが悪かったり、肥料切れを起こしやすかったり、水はけが悪いことは、野菜の元気な生育を阻む原因となります。
小さな土地であれば、ホームセンターで堆肥を購入するのも手ですが、大きな土地での家庭菜園では、コンポスターなどを利用して手軽に堆肥を作り方を学び、肥えた土壌作りを目指しましょう。

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